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2010年1月 1日 (金)

新年最初の読書『船に乗れ!』第3巻

あけましておめでとうございます。

寒い元日となりました。有り難いことに、うちの周辺は晴れています。

昨年は読書欲が回復して、初読の本だけで206冊を読み上げることができました。(絵本、漫画をのぞく)

今年最初の一冊は、藤谷治『船に乗れ!』の第3巻でした。書かれている材料から言えば、「青春文学」なのだろうけれど、書かれている姿勢から言えばある種の「中年文学」ではないかと、思えてきました。

最初から、大人になった津島サトルの視点で当時を振り返って、「その後、こういうことになるのだけれども云々」という文章がたびたび挟んでありましたが、私としてはそれがいささか気に障っていました。が、全体がこういう構成なら、あのやり方は必然的なものだったのかもしれない、と思い直しています。

今の私(たぶん、津島サトルと同年代)にとって、この本を読むことは必要なことだったと思います。高校生の時に出会っていたら、高校生の読み方をしただろう、20代で出会っていたら20代の読み方をしただろう、けれども、48歳になって迷っている(不惑を過ぎたのに)ときに、これを読むことは、ほんとうに私にとって必要なことでした。

「船に乗れ!」というタイトルの意味は、最後の最後になってようやく分かりました。

私の船はまだ揺れています。これまでは年甲斐もなく揺れている、と思っていたけれど、船が揺れていることを忘れられずに(あまつさえ船酔いしながら)生きている、と考えた方があたっているのかも知れません。

今年は作品としての文章を書いてみたいと思います。

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コメント

こんにちは。はじめまして。
「船に乗れ!」、私にとってはとても痛い小説でした。
第2巻の後半からもう読むのが辛くて辛くて・・・。
でもページをめくる手が止まりませんでした。
これほどしんどい読書は久しぶりでしたが、
これほど充実した読書もまた久しぶりでした。

ところで作者の名前が「治」で、
主人公の姓が「津島」というのは、
太宰治を意識しているのでしょうか?

私もHPに感想を書きました。
よろしければご覧になってください。
    ↓
http://www.h2.dion.ne.jp/~kisohiro/

すみません、URL間違えました。
こちらです。
  ↓
http://www.h2.dion.ne.jp/~kisohiro/fune.htm

木曽のあばら屋様
はじめまして。コメントありがとうございます。

サイトを拝見しました。おもしろくて本件に関係ないページまで続けて読んでしまいました。
太宰治との関連は考えませんでしたが、なるほどそういうこともあるかもしれませんね。

この本は、自分の中で当分こだわりつづける本になるだろうと思います。

またご訪問ください。

あけましておめでとうございます。
美由紀です。

私は年末から みすず書房が出したマンガの
『フロム・ヘル』を読んでます。
お正月に読むような本ではありませんが・・・

まぁ、次回のジブリのアニメ原作、
『床下の小人たち』も並行して読んでいるので
少しは中和されてるかしら?

美由紀さん、あけましておめでとうございます。

『フロム・ヘル』を知らなかったのでネットで調べてみたところですが、なるほど、お正月向きではないという意味がわかりました。

ジブリの新作は『床下の小人たち』なんですね。今でも我が家では、あるはずの物が見あたらなくなると、小人が借りていった、などと言ってます。

私は 寝坊した朝は
「小人が目覚ましを止めていった」と
小人の所為にしています。

今朝は、クリスマス前からバスの中で読んでた
『シモンとクリスママスねこ』を
やっと 読み終えました。
でも、明日返却予定の『原爆詩集 八月』を
今日中に読み終えないと・・・

たびたびこんにちはです。
この小説について、まだまだ語りたいことが
むくむくとわきあがってきまして、
HPに長文のネタバレ&ツッコミ感想を
アップしてしまいました。
もしよろしければ
    ↓
http://www.h2.dion.ne.jp/~kisohiro/fune2.htm

HPを拝見しました。
大部分は共感、部分的に「男性の見方かな?」と思うところがありました。サトルと親しくなるまでの南の思惑について、穿ちすぎではないかと…。(彼女の軽率な行動についての感想は全く同感です)
また、鮎川や北島先生との云々は、それはないだろう、と私は思います。
でも、別に私は女の代表ではありませんので、ほかの女性は木曽のあばら屋様と同意見かも知れません。

短編「再会」はついさっき読みました。発表時期からすると、『船に乗れ!』の結末を書くより先にあれを書いているのですね。

学生の頃にこの本を読んでいたら、その重さに耐えられなかっただろうと思います。サトルの年代になった今でも切ないです。生きてきた時代そのものが同年代だから、よけいそう思うのかも知れません。

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