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2010年4月13日 (火)

まはら三桃『たまごを持つように』

去年の春に刊行されていた本『たまごを持つように』を、遅ればせながら読みました。

創作に採り上げられる部活動も、近年バラエティに富んできました。以前はもっぱら運動部、それも野球かサッカーかバレーかテニスと限られていましたが、近ごろの作品には運動部も文化部もあり、さらには園芸部のような地味は部活動も登場しています。

これは運動部の中でもこれまでに例を見ない(少なくとも私は知らない)、弓道部の物語です。

よくできた「その道」の物語を読むと、この人は「その道」の経験者ではないかしらと想像してみる癖が私にはあります。恐らくそうではないだろう、と思いつつも一度はその可能性を考えてしまうのです。

『シアター』を読んでは有川浩さんを演劇経験者かと思い(あとがきで否定されていましたが)、『バッテリー』を読んではあさのあつこさんには野球の経験があるのかと思い(ご本人に尋ねて否定されました。聞く方が野暮だった、と我ながら思います)、『DIVE!!』を読んでは森絵都さんをダイビングの経験者かと思い、『一瞬の風になれ』を読んでは佐藤多佳子さんを陸上の経験者かと、どれも恐らく違うのだろうと思いながらも、一度は考えてみたくなりました。

『たまごを持つように』を読んでいるときも、もしかしたらこの人は弓道をやっていたのかな、と思いました。これはかなり本気でそう思いました。技術についての蘊蓄ではなく、弓道に向かう人の気持ちの描き方が、経験した人みたい、という想像をさせてくれました。

その想像は、やはり「あとがき」で否定されました。でも、そんなふうに騙されそうになるのはいいものです。

たまごを持つように たまごを持つように

著者:まはら 三桃
販売元:講談社
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