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2010年10月26日 (火)

『クリスタルエッジ』続編の読了。

9月に出版されてからもう1か月以上経ってしまいましたが、ようやく『クリスタルエッジ 目指せ4回転!』を読みました。

前作の記憶が薄れかけているのに気づき、2巻目の最初のあたりで中断して、1巻目から一気に読み直しました。おもしろかった、でも第1巻のほうがもっとおもしろかった、というのが率直な感想です。

1巻を読んでいたときには、ものすごい吸引力で惹きつけられて、終わり近くには感動の極みにいて、そこで最後にドタバタが入ったものだから、過度に「この最終ページはなんじゃ!」と反応してしまいました。今回読み返してみたら、その流れは分かっているものだから、瀬賀と葵のつかみ合いは別に気になりませんでした。というより、前回、なんであんなに気分を削がれたんだろう、という感じです。

さて、第2巻は、視点を変えて葵の語りになります。というと、どうしても森絵都さんの『DIVE!!』を連想します。いったん連想が入ると、コーチの息子が有力選手の一人で、事情を抱えた秘密兵器のような選手がコーチの家に同居して……というようなところまで、頭の中でつながっていきます。これはちょっと損してるのではないかと、思いました。

語り手を巻ごとに変えるときは、

(1)視点が変わることによって同じできごとの様相が全く違って見えて来る(読者に鮮明な驚きを与える)。

(2)視点を変えなければ語り得ないようなポジションに登場人物が立っている。

(3)ちょっと変化をつけて読者を楽しませる工夫とする。

というようなことが考えられると思うのですが。できれば(1)であってほしい。私自身がそういう本を読みたいから。

今回は、読者としての私が前作『クリスタルエッジ』の水準と同じでは納得しなくなっているので、評価は辛めになります。続編は前作を超えるか、または良い意味で前作を裏切るかしてくれないと、「やられた!」という痛快な気分を味わえません。

これが巻を重ねていって、大きな流れの中の大切なパーツの一つとして見えてくると、また印象が変わってくることでしょう。

第3巻の主役(語り手)は和真かな、と早くも勝手な想像をめぐらしています。何のかんのといいながら、第3巻が出たらきっと読みますし、楽しみにしています。

クリスタル エッジ 目指せ4回転! (YA!ENTERTAINMENT) クリスタル エッジ 目指せ4回転! (YA!ENTERTAINMENT)

著者:風野 潮
販売元:講談社
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