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2011年6月28日 (火)

原稿の重さ

まだ手書きで原稿を書いていた頃、自分の留守中に家が火事になることが何よりの恐怖でした。

火事になったら持ち出そうと、書きかけの原稿や書きためたなかで惜しいと思う原稿を一つの鞄に詰め込んでみたこともありました。ところが、重くて持ち上げるのがやっと。これを抱えて逃げようとしたら焼け死ぬ確率が大幅にアップしてしまうのでやめました。

遠方にすんでいる友達にせっせと書き写した作品を送っていたのは、もちろんその人に読んでもらいたいからではありましたが、もう一つの理由として保険の意味もありました。万が一、自分が住んでいる地方が災害に見舞われても、遠くの友人の手元に原稿の写しがあったなら、また書き写すことができるだろう、と。

この恐怖から解放されたのは、ワープロを使い始めてからです。膨大な量の原稿もフロッピーディスクの中に軽々と入ってしまうので、持ち歩いても何の負担にもなりません。

ワープロは初めて手にした印税というもので買いました。シャープの書院です。縦書きに表示できるところが気に入って決めました。8年使いましたが、このあいだに世に出た作品は『草薙列伝・八岐の大蛇』だけです。ずいぶんのんびりしています。

初代パソコンは、山口県の芸術文化振興奨励賞でいただいた奨学金で買いました。奨学金の使い道としてはとても主旨にかなっています。でも、私が賞の主旨にかなった活躍をしなかったため、このパソコンから世に出た作品はありませんでした。

今や、原稿はケータイ(Advanced/W-ZERO3 [es]のメモリ)に入れて持ち歩いています。いつどこでどうなっても、いつも原稿といっしょにいられます。その程度の軽さになりました。

でも、便利になったからといって、書けるようになるわけでもありませんでした。押し入れの整理をするために古い段ボール箱に頭をつっこんだときなど、ものすごい分量の資料や何通りものバージョンの下書きに出会います。すべて若いころの私自身が書いたり、手で書き写したりしたものです。

これだけやってたら結果も出るよなあ、と他人のことのように思います。資料をコピーしただけで何かをしたような気になってしまう昨今の自分。

ときどき押し入れの段ボールに頭を突っ込んでみた方がいいかもしれません。

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