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2011年9月13日 (火)

おもしろかった『盆まねき』(富安陽子)

富安陽子『盆まねき』を読了したとき、これと同じようなおもしろさを感じた本の形式を思い浮かべました。

内容としては違いすぎるけれど、ハウフの童話集『隊商 キャラバン』です。複数の語り手がそれぞれに知っている話を物語る、いわゆる「枠物語」という形式で、枠には枠のドラマがあるという設定の物語です。

アラビアンナイトはその代表格ですが、そこで語られる一つ一つの話が全体に影響を及ぼすわけではありません。『隊商』では、いくつかのエピソードなしには、枠のおもしろさが失われてしまう仕掛けになっています。

『盆まねき』のなかでおじいちゃん、フミおばちゃん、大ばあちゃんが語った話は、そのまま最後の章のなっちゃんと男の子へ、そしてそのまた後の、枠の外の読者たちへも繋がっていました。

日本の民俗を伝えていく物語であり、家族への思いを大切にする物語であり、平和を願う物語でもあります。

盆まねき 盆まねき

著者:富安 陽子
販売元:偕成社
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